針金を、おもろい未来の引き金に。
創業80年の針金メーカー、
次代への承継ブランディング。
東大阪で80年以上の歴史を持つ針金メーカー・サクラテック株式会社様。4代目から5代目への事業承継を機に、理念策定から社内浸透、新規事業・広報展開まで、経営とともに歩む総合ブランディングを支援しました。
| PROJECT | 次代承継ブランディング(理念策定〜インターナルブランディング〜事業展開・広報支援) |
|---|---|
| CLIENT | サクラテック株式会社様(大阪府東大阪市/亜鉛めっき鉄線メーカー) |
| PERIOD | 2022年〜現在(継続支援中) |
80年企業の、代替わりという転機。
サクラテック株式会社様は1939年創業。フェンスや落石防護網、海底電力ケーブルなど、社会の安全を足元で支える亜鉛めっき鉄線を製造する、業界で唯一の独立系メーカーです。
2022年、4代目から30代半ばの5代目へ事業承継が行われるタイミングを迎えます。新社長は営業・製造・経営企画・総務のトップを30代の若手に刷新。新体制の船出にあたり、新たな経営指針を定める必要がありました。
一方、針金業界は大手鉄鋼メーカーグループによる寡占が進み、保守的で硬直化。3Kのイメージも根強く、技術を受け継ぐ若手の不足という業界課題も抱えていました。


承継のタイミングで向き合った、3つの課題。
- 新経営体制の指針となる、経営理念・ブランドの再定義が必要だった。
- 差別化が難しく価格競争になりがちな業界構造のなか、独立系企業として新たな価値創造が求められていた。
- 従業員の成長やエンゲージメント向上など、次の時代を担う組織づくりが急務だった。
単なるCI刷新ではなく、会社・従業員・業界のハッピーな変革を起こすこと。それがこのプロジェクトのゴールになりました。
起点は、ミッションから。


ブランド・マネージャー認定協会のメソッドをベースに、市場動向などの外部環境分析に加え、創業からのDNA・強み・新社長の想い・従業員が描くビジョンを徹底的に棚卸し。
2022年4月26日。新生サクラテックの幹部3人が大阪市内の一室に集い、壁一面に貼られたミッション候補から、たったひとつの言葉を選び取りました。
MISSION


国土強靭化や世界の海底電力ケーブル網など、あらゆる素材として社会を支える針金ビジネスの意義を、国内外に多様なカタチで広めていく。そして、この業界で働く人々がやりがいと誇りを感じる、刺激的でカッコいい業界にしていく。すべては社会・業界・自社の幸せを実現するために――私たちが引き金になる。
- VISION
- “最高の仲間と共に”日本を代表するWIRE COMPANYをつくる。業界・自社において“興”績日本一の針金メーカーへ。未来社会において、国土と社会の“興”靭化へ。
- VALUE
- つよく・やさしく・うつくしく=“興”靭化(おもろカッコいい)耐久力・安定力・対応力、環境性・多様性・共創性、デザイン性・創造性・新奇性を兼ね備えた価値を提供する。
- SPIRIT
- SAKURA FRONTIER SPIRITSSelf-development/Ambition/Kool/Unique/Respect/Archive――頭文字が「SAKURA」となる6つの行動精神。
- SLOGAN
- MAKE WIRES BLOOM 〜針金業界に、革新の花を。〜
理念を、カタチに。
完成した理念は、社長就任式でシリーズポスターとしてお披露目。以降も来客時や商談時に自社の想いを伝えるツールとして活躍しています。理念ポスターは日本BtoB広告賞やFCC賞など、複数の広告賞を受賞しました。












つくって終わりではなく、組織に根づかせる。
理念は掲げるだけでは変革につながりません。従業員が理念に共感し、体現できるようになるためのインターナルブランディングを設計・伴走しました。






シンボルプロジェクト「BTS-PROJECT」
営業・製造・総務など5チームが、理念に紐づく変革プロジェクトを自ら企画。各チームの企画はポスター化して社内に掲出し、目標をクリアするごとにサクラの花びらを貼り、達成で満開になる仕掛けをデザインしました。
毎月の進捗ミーティングと6ヶ月後の最終発表を経て、初めてリーダーを担った若手の成長など、組織に確かな手応えが生まれています。ブランドエンゲージメント診断テストによる浸透度の可視化も行いました。








部署ごとのシンボルプロジェクトポスター。進捗に応じてサクラが満開になっていく。
理念が、新しい事業とつながりを生む。
「つよく・やさしく・うつくしい」価値を体現する新商品や、地域・大学・企業との共創が次々と誕生。理念が絵に描いた餅ではなく、事業の引き金として機能し始めました。


















福祉分野へ広がる、シンボル施策
介護・福祉会社との提携では、施設利用者(高齢者)のリハビリとしてワイヤーアートを導入。職員の皆さんに作り方をレクチャーし、施設で続けられるプログラムにしました。
また、発達に心配や難しさのある子どもたちのための“運動療育”に取り組むLIGとのコラボレーションでは、子どもたちにワイヤーアートに触れてもらうワークショップを実施。どちらも社会福祉の観点で意義のある、サクラテックらしいシンボル施策となっています。






広報・メディア露出
広告に先立ち、ブランドと相性の良い広報(PR)を重視。ストーリーのあるブランドはメディアの共感を呼び、関西の人気番組「よ〜いドン!」やFM大阪など、テレビ・ラジオ・新聞への露出が続いています。


変革は、数字にも表れはじめた。
営業利益
黒字化
+約1.6億円
理念ポスター
広告賞
複数受賞
ブランドマネジメント
アワード
奨励賞
受賞
- 新商品・新規事業(KIMIHANA・コチョスクなど)が立ち上がった
- 大学・行政・企業との協業・共創の取り組みが増えた
- テレビ・ラジオ・新聞などメディア露出が多数生まれた
- スマート工場化によるロスの削減が進んだ
- 「当たり前」が言語化され、コミュニケーションロスが減った
- 主体的に動くメンバーが増え、若手リーダーが育ちはじめた
- 福祉会社との共創(介護施設のリハビリ導入・LIGとの運動療育コラボ)など、社会的価値の展開が生まれた
- KIMIHANAをはじめとするワイヤーアートプロダクトで、情緒的価値の展開が進んだ
もちろん、変革は一日にしてならず。制度設計や採用力の強化、新規事業の成長など、挑戦はまだ道半ばです。テングッドはこれからも、経営のパートナーとして伴走を続けていきます。
志ある経営者の
「このユメ、とまれ。」に
寄りそっていく。
事業承継は、会社の存在意義を再定義する最大のチャンスです。テングッドは経営学とブランディング、クリエイティブの知見で、承継期の企業変革をトータルに支援します。
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